タ・プローム
タ・プローム(Ta Prohm)は、12世紀後半、アンコール・トムと同じ、ジャヤヴァルマン7世が母の為に作った仏教寺院でした。のちにヒンドゥー教寺院に改造されたとみられ、仏教色の強い彫刻の多くが削り取られています。
ここではなんといっても遺跡に絡みつくように根を張っている巨大樹の姿が印象的。数あるアンコールワット遺跡群の中でも特に人気のスポットになっています。
かつてハリウッド映画『トゥームレイダー』のロケ地として撮影が行われたことをきっかけに世界中から多くの観光客が訪れるようになりました。
ガイドさんの説明によると、この遺跡は自然の力を明らかにするために、樹木の除去や本格的な積み直しなどの修復をされてこなかったのだとか。しかし近年この方法も限界が近づいてきているようで、一部の樹木が伐採されたり、倒壊を防ぐための足場が組まれたりしているようです。
巨大なスポアン(ガジュマルの木の一種)が回廊を踏みつけているような姿に圧倒されます。こちらの木は映画『トゥームレイダー』に登場しました。
スポアンの根の上にさらに別の植物の根が張り巡らされ毛細血管のように見えます。
中央祠堂の南西側の回廊を踏みつけ、今にも押し潰そうとしている巨大な生き物のようなスポアン。
まるで動く木の根が遺跡を破壊尽くしたあとのような光景です。
この遺跡の状態は、厳しい環境下での遺跡管理の難しさを如実に物語ってくれています。同時に…“壊れるか壊れないかのギリギリのライン“こそが、この“自然の芸術“の美しさを際立たせてくれているのでしょう。
残念な決断
次は再びアンコール・ワットに向かい、いよいよ念願の第三回廊まで足を踏み入れることとなります。
ところで、ここで大変残念なことがありました。ママ友がタ・プロームの見学までで、力を使い果たしてしまったようで、明日の観光の体力温存の為に、第三回廊までの見学を見合わせ、他のグループの中にいらした80代のおばあさまと一緒に待機する運びとなりました(-。-;
まあ確かに無理は出来ませんよね。しかし…もしわたしが彼女の立場であるなら、明日よりも、今日のアンコール・ワットの見学を優先させるだろうと思いました。
だってわたしたち、ずっと以前からアンコール・ワットに行きたいと思っていたのですもの。でも、彼女は彼女なりの考えがあるので無理強いは出来ません。
ということで今日はここで一旦区切りとさせていただきます。
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