コロナの蔓延防止の影響で延期されていたフェルメールと17世紀オランダ絵画展の新会期が決定したので早速日時指定のチケットを予約することに。
せっかく上京するので、ついでに昨年ルミネアプリで獲得したVIPの割引チケットを使って品川のグランドプリンス新高輪のアフタヌーンティーを予約しようとしたのですが、既に予約不可になっていました。
なので急遽たまたまわたしの手違いで手元に残っていたプラチナの割引チケットを使って雅叙園のKANADE TERRACEでランチブッフェと百段階段観覧のプランを予約しました。
「百段階段」は、1935年に目黒雅叙園3号館として誕生した同ホテルの中で、ただ一つ現存する木造建築。天井や欄間(らんま)などに趣向を凝らした7つの部屋を、99段の長い階段廊下がつなぎ、”昭和の竜宮城”と呼ばれました。
現在はちいさな世界 と題した展示の数々を鑑賞出来るということでしたが、あくまで絵画展の鑑賞前のランチのついでの感覚でした。
雅叙園は、JR目黒駅西口より、行人坂を下って徒歩3分の場所にあります。
エントランスを入って右手に進み、突き当たりを左に曲がると、、、もう既に凄くないですか?
本当にゴージャスです♪
本日のブッフェはここKANADE TERRACEでいただきます。11:30に予約をしてあるので受付を済ませるとここで百段階段のチケットも渡されました。
こちらはブッフェということですが、このように既にそれぞれの料理が小鉢で置いてあるので衛生面でも安心です。
更にローストビーフ、スペアリブ、サーモン、チキンなどは必要なものをカウンターでオーダーしてあとでテーブルまで持ってきてもらうシステムになっています。
更に焼きたてのパンやピザはスタッフがそれぞれのテーブルを回ってくるので好きなだけオーダーすることが出来ます。
品数はそれほど多くはありませんが、一品一品が丁寧に作られているので満足度が高いです。ソフトドリンクやアルコールは別料金になりますが、コーヒー、紅茶はフリーなのでランチなら十分ではないでしょうか。ちなみにブッフェは90分制になっています。このあとメインイベントが控えているので私たちには十分すぎるくらいです。
さて先程来た道を戻り、百段階段の入り口に向かいます。
まだ百段階段の手前ですが、まさに竜宮城の中に迷い込んだような雰囲気です。
実は長女、学生時代の先輩の結婚式にお呼ばれして、ここの式場で受付を任されたことがあるんですって。凄い世界があるものですね。
こちらのエレベーターが入り口です。
今回はペーパーアート、ミニチュアハウスや立体間取りなどさまざまな技法で表現される作品と、ちいさなものを愛でる「ひゐな遊び」を語源とする雛あそびの世界から、お雛さまとつるし飾りによる早春の景色の展示です。
もうなんというか言葉にするのがおこがましいくらい感動しました。
いやーもう呆気にとられたというか、あまりの美しさに目が眩みすぎて魂を奪われていたような時間でした。
そうエレベーターから降りた瞬間に玉手箱をあけてしまった浦島太郎の気分を味わいました。
それからこの雅叙園の敷地には「お七の井戸」があります。
それから駅から来た道を引き返す坂道の途中にはとても素敵なお寺がありました。
身体の気になる部分に金箔を貼るとご利益があるようなので友人と一緒にやってみました。
わたしはもう少し頭がよくなればと思い薬師如来さまの頭頂部に金箔を貼りました。
とてもこぢんまりとしたお寺ですが、フォトジェニックで可愛らしい仏様たちがたくさんいらっしゃるのでとてもこころ癒されました。
さて、ここから駅に引き返し、メインイベントの絵画展に行きました。
今回の展示は上野の東京都美術館です。
そして当然ですが館内は撮影不可でした。絵画を鑑賞する時はいつも音声ガイドを聴きながら歩きます。わたしはそのほうが作品を観ることに集中出来る気がします。
率直な感想を述べさせていただきますと、確かにフェルメールの窓辺で手紙を読む女は紛れもなく彼の初期の傑作だと思います。
わたしは以前、フェルメールの他の作品を何点か観たことがありますが、彼の作品は割と小さいキャンバスに描かれていることが多いのですが、この作品は彼の作品にしては比較的大きなサイズで描かれているので迫力があります。
今回修復後ということで、カーテンや果物、タペストリーの質感が本当に立体的にまるで浮き出るように表現されいるのが分かりました。
しかし修復前の余白の多い作品のほうがむしろ趣きがあるようにも感じられるので、それはもう観る人の好みの問題だと思います。
さて、この絵画展の他の作品ですが、レンブラントやメツー、ファン・ライスダールといった17世紀オランダを代表する画家たちの作品が揃っていました。
しかし今回に限ってかもしれませんが、表現が大人しく地味な作品がほとんどでした。レンブラントが描いた若い女性の肖像画も、彼の得意とする物語性のある迫力のある表現とは一線を画す作品でした。
そういう意味でもちろんこれも好みの分かれるところではありますが、フェルメールの絵画を除くと小粒な印象が否めませんでした。
ただこれはもしかすると、雅叙園の百段階段があまりに豪華絢爛で、その迫力に圧倒されすぎて、若干感性が鈍っていたとも考えられます。
とはいえ今日は本当に充実した1日でした。行きも帰りもグリーン車に乗り、ステキなホテルのレストランでランチを食べて、古き良き時代を感じさせる装飾やしつらえの数々を堪能し、今最も熱いフェルメールの窓辺で手紙を読む女を肉眼で観る幸運に恵まれたのですから。
また明日から頑張る力をたくさん貰いました。
そしていつもわたしの思いつきに快く付き合ってくれる友人に感謝したいと思います。
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