俳優の東山紀之さんが、年内をもって芸能活動を引退することが9月7日に分かった。同日、ジャニーズ事務所が開いた会見で、藤島ジュリー景子社長が辞任し、東山さんが新社長に就任することを発表。社長就任に伴い、タレント活動からは身を引くことを明かした。
今はもう懐かしい話だが、わたしが初めて買ったレコードは、マッチ(近藤真彦さん)の『スニーカーぶる~す』で、初めて行ったコンサートも、地元の市民会館で行われたマッチのコンサートだった。
それから少年隊が『仮面舞踏会』でデビューして、わたしの推しは断然ヒガシ(東山紀之)で、それ以降はずっとしょうゆ顔(死語?)…薄顔推しに固定されている。
残念ながらわたしの中では、ジャニーズの特定のタレント推しはヒガシで卒業となってしまったが、彼が歌番組から活躍の場をドラマに移行してからも、密かに応援していた。
そして今春放送された『刑事7人』の天城悠が、もう見納めになってしまうのかと思うと残念でならない。その他、必殺仕事人や大岡越前など時代劇でも活躍していただけに、ドラマ好きとしてもかなりショックを受けている。
会見の中で、東山さんは「自分は夢を諦めた」と発言していた。 いち芸能人としてのキャリアを捨て、株式会社ジャニーズ事務所の代表取締役社長になるということは苦渋の決断だったに違いない。
そもそもこのような事態になったのは、 ジャニー喜多川氏(19年に死去)による性加害問題により藤島ジュリー景子氏らが引責辞任し、東山さんが同事務所の社長を引き受けざるを得なくなったからだ。
すでに会見でも取り上げられていたが、今度は東山さん自身にも厳しい質問をぶつけられることに。おそらく彼自身も当然こうなることは覚悟していたであろうことは想像に難くない。
しかしそうであっても誰かがその役を買って出なければ、いま事務所に所属しているタレントやジュニアのメンバーたちの未来を守ることは出来ない。
そんななんとも複雑な思いを抱えながら会見に見入ってしまった。
過去にジャニー喜多川氏が行ってきたことは、もう隠し通せることが出来ないくらい悍ましいものだったに違いない。それは今となっては変えようもない事実。
しかし、その当事者(加害者)が死亡してしまった以上、そのあと会社を引き継いだ方々をいくら責めたところで、被害者の心が癒えるわけでもないだろう。
そして、わたしのような単なる視聴者の立場にいる者が出来ることといったら、メディアを通して伝わってくる今後のジャニーズ事務所の在り方を見守っていくことだけ。
被害に遭われた方々の中には、誰がどう償っても償いきれないような心身の傷を負った方もいらしただろう。しかし今、長い時間が掛かったにしても、ひとつの時代が終わりを迎え、次の新しい時代への転換期に来ているのは間違いない。
だから出来ることなら、この問題に関わる全ての人が、この出来事を一歩踏み出すきっかけにしてくれたらと思う。
時代の大きな流れの中で、東山さんの芸能活動引退のニュースはかき消されてしまうかもしれないが、かつて少年隊のファンで、今は俳優として活躍している彼を応援していたわたしのようなファンも少なからずいるだろう。
そしてそれにとどまらず、今現役のジャニーズのグループ、タレント、俳優、ジュニアを応援している、数えきれないほどの大勢のファンのためにも…新しい経営陣の皆さんが信頼回復に向け真摯に取り組んでいただけると信じたい。
最後にひと言。
ヒガシ頑張って!
なんて言わなくても、あなたがストイックすぎるぐらい頑張る人だってことは、みんなが知っているけれど。
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