東京オリンピック・パラリンピックをめぐる談合事件で、東京地検特捜部はさきほど、大会組織委員会の元次長のほかに電通の元幹部ら合わせて4人を独占禁止法違反の疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、▼組織委員会大会運営局元次長の森泰夫容疑者(55)のほか、▼電通元幹部の逸見晃治容疑者(55)▼フジテレビ系制作会社「フジクリエイティブコーポレーション」の専務、藤野昌彦容疑者(63)、そして▼イベント会社「セレスポ」専務の鎌田義次容疑者(59)の4人です。
4人は2018年に東京オリンピックのテスト大会に関する入札で、あらかじめ受注業者を決めるなどした独占禁止法違反の疑いが持たれています。
この入札を受注した業者は、その後、本大会の会場運営など総額400億円規模の業務を入札を経ずに受注していて、特捜部は全容の解明を進めるものとみられます。
TBS NEWS
政府は、こんな真っ黒な状況で本当に札幌五輪を誘致するつもりなのだろうか。巨額の使途不明金と共に解明しなければいけないことを有耶無耶にしたまま、大阪万博の運営に携わっている電通の企業としてのモラルは一体どうなっているのだろうか。
このところ社会問題となっている闇バイトを使った組織的な広域強盗事件や、回転寿司や牛丼チェーン店における迷惑行為など、一部の若者のモラルの崩壊が懸念される事態になっている。
がしかし、こういった事件も元はと言えば、一部の企業や団体が利権を独占し、その他大勢は搾取され続けているという不公平や不条理をみんなが見て見ぬふりをしてきたことに対するやり場のない怒りや不満が若者の心を蝕んできた結果とも言える。
社会の規範になるべき大人が、不正を働いても忖度され罪に問われることもない出来事があまりにも多すぎた。
政府や官庁に、どんな失態があったとしても誰も責任も取らず、いつも立場の弱い人たちだけが苦しい立場に追い込まれている。
この冬、光熱費の値上がりは尋常でなく、食料品を始めとする生活必需品の価格もまだまだ上昇しようとしている。それなのに、わが国の首相は、フィリピンに2000億円もの経済援助を約束している。一体彼らは誰のために政治をしているのだろうか?
勝手に国民の税金を使い、まるで自分のポケットマネーのように慈善事業をすることが許されていいのだろうか?
今フジテレビで放送されている『罠の戦争』に、政治家のバカ息子が登場しているのだが、最近リアルでも似たような方の話を聞いたような気がする。
いまドラマも以前のような視聴率が取れなくなっているが、その要因のひとつとして、リアルがフィクションを追い越してしまって、もはやドラマが現実のあと追いのような陳腐なものになってしまったこともあるだろう。
大資本とメディア、更に政治家までつるんでやりたい放題にしたら、もう誰か数人を逮捕した程度ではその結託した権力、資本の暴力が止められず、そこに忖度する無数の周辺圧力すら存在したまま。
それらを根こそぎ潰さないと日本はますます競争の阻害された独裁国家にひた走るだろう。
若者の起こした犯罪の責任を問うのはもちろんのこと、しかしそれ以上に国民が追及しなければいけないのは、政官財の癒着という、今この国に巣食うがん細胞のようなタチの悪い病だ。
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