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【身近なSDGs】剪定枝も使える ユーカリ

ユーカリというと、オーストラリアでコアラが主食とする細長い葉を思い浮かべる人も多いかもしれないが、日本において庭木として入ってきた品種では、小さな丸い葉が密生するユーカリ・グニーや、細長い葉からレモンの香りがするレモンユーカリなどがよく知られている。

メルボルン博物館にて


グニーはガーデニングブームの到来と同じ頃、庭木として盛んに植えられていたので、住宅街や商業施設などでも見たことがある人も多いのでは。

本日は晴れの特異日とも言われている11月3日。ご多分に漏れず昨日までの大雨が嘘のような晴天。ということで放置して伸び放題になっていたわが家のユーカリ・アップルボックスの剪定をすることに。こちらも日本では比較的人気の高いユーカリ。

アップルという名称の由来だが、その葉形がりんごを切った断面に似ているとか、りんごの香りがするからなどと言われているが、それは間違い。

ユーカリの中には他にもアップルと呼ばれているものがいくつかあるが、成樹の樹皮がりんごの木と良く似ていることからアップルと呼ばれているのが本当の理由だ。

幹が一本のしっかりした樹形のユーカリが多い中、この子はまるでツル性植物のように縦横無尽に伸びていく。また、茎によっては、螺旋状に葉がついていくので、これが少しオシャレでレトロな雰囲気を醸し出している。

また、葉を指で軽くこすってみると爽やかなシネオール系のスッとした香りがするが、かなり穏やかなハーバル系の香りなので、とても親しみやすい。

なのでこの剪定枝も葉っぱも捨ててしまっては勿体ないので花瓶に挿してみた。これはユーカリの剪定枝と、庭に咲いていたマリーゴールドとナデシコ。そして、娘②と金沢に行った時に土産品店で見つけて買ってもらった九谷焼きの花器。

九谷焼と言えば、五彩(赤、黄、緑、紫、紺青)と呼ばれる和絵具が厚く盛り上げられ、華やかな絵付けが施されているイメージだが、それらしからぬモダンでシックな色合いとカタチを見て一目で気に入ってしまった。

そして、もっと大きな剪定枝は、元々家にあったガラスの花瓶に入れてみた。ここには、メネデールとリキダスを入れて、上手くすれば発根させられるんじゃないかと期待している。

水に浸かる部分の葉っぱは取らなければだが、これも捨てずにポプリとして取っておく。グラスに入れてテーブルに置いたり、袋に入れてクローゼットやタンスの引き出しに入れておくのもいい。ケミカルな匂いが苦手な人にはピッタリかも。

だが、ユーカリは犬や猫に対して有毒であるといわれているので、ペットを飼っている家庭では注意が必要だ。また人間であっても、ユーカリをたくさん食べてしまうとユーカリに含まれる毒性成分によって下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こすといわれている。

では、なぜコアラが食べられるのに他の動物は食べられないのか?コアラは赤ちゃんの時にお母さんからもらう微生物や、ユーカリの毒に強い肝臓のおかげでユーカリを解毒することが出来る。

しかし、犬や猫はそもそも肉食動物であり、草食動物のように植物性の消化は得意ではなく、コアラのようにユーカリの解毒に役立つ微生物やユーカリの毒に強い肝臓もないので、ユーカリの毒性成分に強い影響を受けてしまうのだ。

このように、多少気をつけなければいけない点はあるものの、それを補ってあまりあるぐらいユーカリの用途は多岐に渡る。正しい知識さえあれば全く捨てるところがない大変有益な樹木なのだ。

冒頭の写真は、メルボルン博物館に行った時のコアラの剥製である。グレートオーシャンロードのツアーでも野生のコアラを見る機会はあったが、高い木の上に登っていたので残念ながら近くで見るのことは出来なかった。

野生のコアラ

メルボルン博物館は南半球最大級の博物館である。世界遺産のカールトン公園内にあり、メルボルンで来場者数が最も多い観光名所の一つ。

カールトン公園
メルボルン博物館内

ユーカリの記事を書いていたらオーストラリアでの懐かしい旅の記憶も甦ってきた。当時はガーデニングに全く関心がなかったので見過ごしていたこともたくさんあったに違いない。

いつかまた彼の地を訪れてみたいものだ。

今日もお読みいただき、ありがとうございます。

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