久しぶりに新感線のチケットが取れて、ハコは人形町の明治座。せっかくなので観劇前に何か美味しい物を食べようということで、人形町今半本店に予約を入れました。今半と言えば、すき焼きがあまりにも有名ですが、きょうさん、先日もお伝えした通り、生卵・半熟卵系が苦手なので、同店1階の喜扇亭で鉄板焼を食すことに。ちなみに本日も既に予約で満席でした。
先月娘②と伺った天ぷら下村もですが、こちらのお店も外国人のお客さんの割合がとても多く、多くのスタッフさんが流暢な英語でメニューの説明などをしていました。
シェフさんには食材についていろいろ教えていただきました。今回、生卵が苦手という話をしていると、夏はすだちすき焼きが人気と教えてくださいました。
全てが厳選された素材だけに、何を食べても文句なしの美味しさでした。その上、シェフさんの接客ぶりの程よい距離感がとても心地よかったです。カウンターには、おひとりさまもいて、ゆっくり寛いでいました。
お会計を済ませ帰ろうとすると、シェフさんとスタッフさんがわざわざお見送りまでしてくださいました。カウンター越しに、『今日はこれから明治座でお芝居をみるのです』と話していたので、明治座の方向をさりげなく教えてくださったので迷うことなく向かうことが出来ました。
これだけでも十分贅沢なんですが、このあとの公演がまた予想以上に素晴らしいかったです。
近年の新感線の舞台の中でもかなり豪華なキャストだったこともありS席が取れずやっとA席が取れたのみでしたが、この下手側の2階席は花道が近いので、案外見易かったです。
初見は主演の生田斗真くんのバディ役の中村倫也さんと、西野七瀬さん。
斗真くんは、新感線以外でも何度か観ていましたが、これほど美しく完成度の高いダークヒーローを演じられるとは驚きでした。
しかし、今回はなんといっても中村倫也さんが素晴らしすぎた。以前から唄が上手いとは聞いていたけれど、声質に艶があり、タテの動きも美しくこんなに舞台で輝ける人だとは。ナマの中村倫也はTVドラマで観る何百倍も素敵。いつかまた機会があれば、違う舞台を観てみたいと思いました。
唯一物足りなく感じたことと言えば、古田新太さんの動きがより省エネモードに入ってきたことぐらい。とは言え彼の場合、銅像のようにその場に居てくれるだけで、クスッと笑えてしまう可愛らしいおじさまなので、これはこれでいい歳の取り方をしているのかもしれません。
今日の前半、鉄板焼きのお店ではこちらがメインイベントでもおかしくないかもと思っていたぐらい満足度が高かったのですが、新感線が次々と新しいキャストを招聘し、新陳代謝を繰り返して進化している様子を観られたことが何よりも嬉しかったです。
ライブキッチンも生の舞台も、どちらもその場に居合わせた人にしか分からない臨場感があります。
1日の中でこれほど濃密な時間を感じられたのは久しぶりかもしれません。
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