今日は『兎、波を走る』の為、かなり久しぶりの池袋。
桂林でランチ
観劇前の食事…先日旅行で神戸牛、世界一の朝食、おしゃれカフェでアフタヌーンティーを堪能したばかり。そしてママ友は誕生日のお祝いで別の友人から前日に和食をご馳走になる予定が入っていたのでカジュアルな中華ランチをいただくことに。
そして今回選んだのがホテルメトロポリタン2階の『桂林』。
ママ友…実は先週からずっと体調を崩していて、木曜に予定していたCOSTCO詣を金曜にずらし、土曜の和食もキャンセルして、今日を迎えていた。なので食欲が全くない状態。そうなると軽めのランチにしたのは結果的に大正解だった。
お互い体調が万全であれば、ソムリエが選ぶワインも楽しみたいところだったのだが、今回ばかりは断念。
無料でいただけるお茶はポットが空になればおかわりも出来る。見た目は派手ではないが、繊細で深みのある鶏肉とふかひれスープ、前菜の鴨燻製ハムも独特な臭みもなく、わかめもさっぱりして非常に美味且つ、病みあがりの胃にも優しい味。
オーソドックスな、えびと豚ひき肉の焼売。
選べる2点のメインは、鶏肉が苦手なママ友に配慮した選択。それぞれ1人前の量だが少しずつシェアしていただくといろいろ楽しめてちょうどいい。
こちらは四川料理のお店なので、やはり麻婆豆腐やチリソース煮などの料理をいただくのがお勧め。チリソース煮の海老は、小海老とあるがもっとしっかりとした大きさがある。あとでスタッフに聞いたところ、いわゆる普通の小海老だと、ソースの味に負けてしまうので、ある程度の大きさの海老が必要なのだとか。
麻婆豆腐はオーダー時に伝えれば辛さの調節も可能だとか。基本的には日本人が食べやすいような味で提供されている。
ご飯類は、お粥と焼きそばを選択。お粥は既に鶏がらベースの味がついていてそのまま食べても美味しい。
炒飯の味はわからないが、ご飯類を選ぶなら、この野菜たっぷりの焼きそばが非常にお勧めだと思った。
定番中の定番の杏仁豆腐だが、これがまた硬すぎず柔らかすぎず絶妙な食感で、あと味も爽やか。
ホテル中華なので雰囲気よし、接客よし、食材の質も高いので、次回は体調が万全な時に訪れたい。
兎、波を走る
さて本日のメインイベント、『兎、波を走る』
舞台のイッセーくんは初見なので非常に期待値は高かった。
お松、多部ちゃん、大倉孝二etc…不思議の国のアリス、ピーターパンのエピソードが、縦軸となり横軸となりイメージの奔流のように次々と変化する場面と言葉遊びの応酬。
今わたしたちが生きる世界も、実はAIに侵蝕されつつあるような危うさを孕んでいて、最後には痛みも何も感じられない無機質な世界に流れていく…そんな悲痛なテーマを突きつけられた。
フィクションとして悲劇を扱ったストーリーは決して嫌いではない。そして今回のように胸の奥が痛くなる作品もたくさん観てきた。
しかしわたしの個人的な好みの問題なのかもしれないが、なぜ今『あの問題』をテーマにした作品が上演されるのか?チケットを購入した時点で、扱う題材を知ることが出来なかっただけに、それはかなり残念というか、『初めて観るイッセーくんの舞台はコレじゃない感』でうちのめされた。
それは病み上がりをおして、わざわざ池袋まで遠征してきたママ友も同様の気持ちだったようで、彼女も久しぶりに憤っていた。
役者は、演出家や脚本家に与えられたモノを精一杯表現するのが仕事。そういう意味でいうなら、今回のメンバーは全員素晴らしいパフォーマンスをしていたと思う。
ただこれは無料で観るTVと違って、けっして安いとは言えないチケットを買い鑑賞する舞台なので、あのテーマを扱うと知っていたら、この作品を選ぶことはなかっただろう。そういう意味で、かなり期待を裏切られた舞台だった。
もちろん、感想は人それぞれであるからTwitterなどを見れば概ね評判も悪くない作品ではある。
だから結局のところ、これはわたしとママ友の好みの問題だったと思う。
そしてひとつはっきりと分かったことは…『わたしたちは、野田さんのお芝居が苦手』だということ。
それは、どんな高級素材をもってしても、味付けが自分の好みに合わなければ、どんな料理も美味しく感じないのと似ている。
そして、イッセーくん、お松の熱演にスタンディングオベーション出来なかったことが残念でならない。
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