今回の旅で訪れた遺跡を、建設年代毎にまとめてみました。
年代 | 遺跡 |
9世紀末〜 10世紀初頭 | プレア・ヴィヒイア コー・ケー |
11世紀中頃 | バプーオン |
11世紀末〜 12世紀初頭 | ベン・メリア |
12世紀初頭 | アンコール・ワット |
1186年 | タ・プローム |
12世紀末 | 【アンコール・トム】 バイヨン 象のテラス ライ王のテラス |
アンコール・トム遺跡群でみたバプーオンを除き、ほぼ年代を遡っていることが分かります。
アンコール・ワットは、南北約1300m、東西1500mの環濠で囲まれています。
アンコール・ワットとは、クメール語で『寺院のある都』という意味。そして石造伽藍としては東南アジア最大です。
スールヤヴァルマン二世が1113年から約30年かけて建造。王の権力の象徴として、そしてヴィシュヌ神に捧げる護国寺としてヒンドゥー教の宇宙観を基に建てられました。
最大の見どころは、王の見た風景が望める第三回廊からの眺めであり、さまざまな表情を見せるデバター(女神)の描写であったり、第一回廊の壁面レリーフなどクメール建築の至宝とも言われる独自の世界観をもつ小宇宙を間近に鑑賞することが出来るところでしょうか。
第一回廊の東面南側には、ヒンドゥー教の天地創世神話で知られる『乳海攪拌』の説話が50mにも渡って描かれています。
この寺院の柱、壁、天井など、目に見える部材は精緻な浮き彫りで埋め尽くされていて、建物全体が『レースのベールで覆われたようだ』と表現する学者もいるくらいなのです。
南面東側は詳細な『天国と地獄』が描かれています。
南面西側は、アンコール・ワットの創建者であるスールヤヴァルマン二世の行軍が描写されています。
第三回廊へは東側の補助階段を上ってアクセスします。こちらの入場については、特に神聖な場所、また上り下りが急階段で危険が伴うため、厳しい入場規制と係員の入場者チェックがあるので要注意。また1ヶ月に4日ほどある仏教の日(トゥガル・セル)は第三回廊のみ入場不可になっているので事前の確認が必要です。
しかし、この画像に写った男性の服装を見る限りだと、そこまで厳しいチェックがされているのか甚だ疑問だったり…。どこの国でもその傾向が強いですが、欧米人に関しては比較的チェックが緩いのかなと思わざるを得ません。
第三回廊の西面からは、かつて王しか見ることの出来なかった約600mの参道を見下ろすことが出来ます。
建立当時、表面の化粧石に用いた砂岩は朱色に塗られていました。十字回廊の天井や柱には、かすかに当時の彩色が残る部分があります。ちなみに第一回廊のレリーフの表面には金箔が施されていたと言われています。
第一回廊と第二回廊をつなぐ十字回廊の脇には沐浴池の跡があります。これらは高僧たちの沐浴する場、王が祈りの前に身を清める場所など諸説ありますが、いちばんの目的は王国の治水技術を示す為だったと言われています。
何はともあれ、はからずもここではひとり念願のアンコール・ワットの小宇宙の世界にどっぷり浸かり…何とも言えない心地よい充足感に満たされました。
ただし、事前の情報だと第三回廊はもっとハードだと思っていたので、これならママ友が待機しなくても良かったのでは?とも思いました。
アンコール・ワット遺跡群の鑑賞…本日はここまで。このあとは、お土産の定番『アンコール・クッキー』のお店でショッピング、人気のカンボジア料理のお店でランチをいただきます。
え?これからランチですって?そうなんです。ここからまだ予定が詰まってます。相変わらず食欲は無いのですが、気持ちだけはめちゃくちゃ元気なきょうさんなのでした。
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