外貨タンス預金を餞別代わりに

外貨タンス預金

いよいよ来週明けから旅に出るじいは今かなり慌ただしい日々をすごしている。

なにしろ12日間もの休業を余儀なくされるのだから当然といえば当然のことで、前倒しにした仕事の合間を縫って、旅の準備に追われている。

わたしは、先日拝借したアクションカメラを返して…本当は温存しようかどうしようか迷った挙げ句、マレーシアリンギット、タイバーツ、シンガポールドルのタンス預金を旅の餞別代わりに出すことにした。

というのも、いずれ海外に行くにしても、すでに何度か訪れているこの国々に出掛けるとしても、もう少し先になりそうだから。

それにまだ、ユーロ、オーストラリアドル、インドネシアのルピア、インドのルピー、香港ドル、マカオパタカ、チェココルナなども残っているのでそれほど寂しくはない。

そして…シンガポールの通貨なんて硬貨しか残っておらず、さらに物価の上がったあの国で使える機会があるのかも怪しい。タイバーツも安い屋台で1食食べたら終わりそうな分しかなかった。

これはおそらく、次女がシンガポール経由でバリ島に行った時と、かなり以前にタイに行った時に使った時に渡したお金の残りなのだ。

マレーシアのリンギットはそこそこあったのでそれはきっと有効活用出来るはず。

夕方のニュースの情報コーナーで、日本を訪れたカナダからの旅行者たちが、とても楽しそうに“つけ麺“を食べている映像をみた。

味もさることながら、3人で2700円という価格…これは、あちらの方々にしてみれば、1人分の値段と同程度、本当に驚くような安さに感じるらしい。

しかしこれは、逆にわれわれが、それらの国に行って食事をした場合、3倍の金額を払って食べなければいけない感覚になるということだろう。

実際この前、行きつけの美容院のオーナーと話をした時、最近家族でハワイに行ったお客さんがあちらで使ったお金は1人あたり100万円ぐらいになってしまったとか。

このコロナ禍における３年に及ぶ渡航制限の間に、本当にびっくりするぐらい他国の物価があがってしまったようだ。

ちなみに、相変わらずハワイは旅行先としては不動の人気を誇るが、需要と供給の関係もあって、サーチャージ込みのバンコク・シンガポール・クアラルンプール行きと、ホノルル便の料金を比べると、航空運賃だけなら、前者のほうが若干上回っているなんてこともザラにある。

もちろん現地での滞在費用の面では、ハワイのようなことにはならないだろうが、それでも、以前わたしが、修行で泊まったシンガポールのホテルなど、軒並み2倍くらいにはなっている。あの、マリーナベイサンズに至っては、スタンダードカテゴリーの部屋でも余裕で1泊10万超えだ。

うーん、これを考えるとなんだかとても複雑。海外からの旅行者にとって、清潔で安全で安い日本はとても魅力的に映るに違いないけれど、一方で海外に出るとその真逆の境遇で旅しなければいけないってことで。

この状況が果たして、日本の国民にとって幸せと言えるのだろうか。

最近友人と話したことだが、このブログでも以前は投資のことにも触れていたが、ここで書くとかえって調子が悪くなることが分かってからその話題を封印している。

そしてこの前、西表・石垣島に行った時も、あまりにもブログに載せることばかり考えてしまうと、本当に心から旅を楽しむことが出来なくなってしまうと感じた。

わたしにとって旅は、あくまでも自分を愉しませる為のものであって、ブログでPVを稼ぐ為ではない。それこそアドセンスで旅費を賄えるレベルなら違うかもしれないが、誰かの称賛を浴びる為に、自分の楽しさを犠牲にするなんて本末転倒だと思った。

現実にいま、わたしが抱えている問題も、もし詳細に語るなら、涙なくしては語れないくらいの話なので、一時的に注目を集めることも出来るかもしれない。

でもわたしは、そういう方法を使ってまでPVを集めたいとは思わない。

きっとそれがわたしなりの矜持なのだ。

さて、これからわたしはどこに向かっていくのだろう。

じいの旅行の間、久しぶりにひとりを満喫することが出来るので、そのあいだにゆっくり考えてみたいと思う。