【予約困難の宿】風のテラス 古天神
金沢行きの新幹線の車内でママ友と話したのは専ら先週の熊本旅について。
というのもママ友の職場では毎年今どき珍しい社員旅行があり、毎年まあまあ良いところに出掛けていて、コロナ禍前にはベトナム周遊やニューカレドニアなど海外にも行っていた。もちろん旅行会社のツアー利用だが。
しかしコロナ禍以降は渡航制限やら急激な円安、本人たちの年齢的な問題もあってここ数年は国内に落ち着いている。
でそうなると、そのグループ内で一番年下になる彼女が幹事を任されているので、わたしは毎度相談を持ち掛けられることになるのだが、冷たいようだが、ママ友以外の人たちはわたしに取っては垢の他人なので、はっきり言ってそれはもう彼女自身でなんとかしてほしいと内心思っていて、最近ではあまり真剣に取り合わないことにしている。
でもしか今回たまたま直近の旅行だったことや、熊本県内で泊まった宿が2軒とも非常に良かったこともあってお土産を渡しがてら、いろいろ話してしまったことが災いしたのか、今年の社員旅行を熊本にしようかと真剣に検討し始めたようなのだ(-_-)
なのでわたしが泊まった宿のこと教えて貰えませんかとLINEがきたので、一応予約状況を調べてみると…なんともう今年の予約がほぼほぼ埋まっているというΣ(゚д゚lll)

実は前日ホテルから連絡があり、『もしご無理ならキャンセル料は頂かないので麓の他の宿にお泊まりになっても構いませんよ』と大変親切な申し出もあったのだが、『チェーンも用意しているので大丈夫なので泊まらせていただけませんか?』などというやり取りもあった。
しかし結果的に無理を押してでも行って良かったのだとあらためて思い知らされたような気がした。
このホテルの素晴らしいところは、本当にあげればキリがないのだが、先日のホテル日航金沢とは全く違った趣きの朝食もまた本当に素敵だった。

メニューは
トースト、サラダ(地元で評判のマイスターが作るハムを添えて)、ゆで卵、季節のスープ(この日はミネストローネ)、牛乳、ジャージーヨーグルト、本場イタリアンエスプレッソのコーヒーまたはカフェラテ(われわれはカフェラテ)
で、こちらが指定した時間に離れの玄関前に届けられ、これらをセルフで盛り付けていただく趣向。天候が良ければテラスでいただくのもいいだろう。


トースト焼き加減はご愛嬌(笑)として…ポットに入ったたっぷりのカフェラテとミネストローネも美味しくて、手作りのハムやジャム、バター、ジャージー牛乳、ヨーグルト、サラダの野菜、ゆで卵もわたし好みの固茹(個人的にポイント高し)で…地元の食材をたくさん取り入れた朝食は本当に最高だった。
雪が降るほど寒くなければ、しっかり着込んでテラスでいただきたかったぐらい。

このお宿は前から知っていた訳ではなく、前回熊本を旅した時に車で黒川温泉の側を通り掛かって行ってみたいと思っていたのだが、当然ながらめぼしい宿はひと月前に取れる訳もなく、近場でまだそこまで知名度のない温泉の宿を物色していた時にたまたまヒットしたのだ。
おそらく2月という九州にしても寒い時期で、山間部でもあり雪のリスクもゼロではなかったということで予約を控える方が多かったのだろう。実際当日は他の予約客はキャンセルだったので、これまたオーナー様のご厚意で、“月の音“という一番広いお部屋にアップグレードされるという幸運にも恵まれた。
これは何事にも通じることだと思うが、いろいろと旅をしているとその経験値から、ある種の勘のようなものが働くコトがある。なんとなく嫌な感じがするとか…またその逆も然りで、今回のように何者かに導かれるように行き先が決まり、宿が決まり、そして雪が降ろうが路面が凍結しようが、多少の無理をおしてでも行きたいと思う衝動が止まらないのであれば行くべきなんだと。
もちろんこれは、車を運転してくれる鉄子に全幅の信頼を置いているわたしの強い意志があってこそなのだが。極端な話、ここで何か不測の事態が起きても誰も責めたりしないという完璧な自己責任だと腹を括っての所業である。逆に言えばその覚悟がなければ行くべきではない旅だったと思う。
しかしそれだけ無理をおしてでも行く価値がある宿だったなあと。たとえ今から予約しようと思ってももうそれはほぼ不可能にちかいのだから。
そういえば以前、娘②が竹ふえという宿に泊まった時のお土産でバームクーヘンを貰ったという記事を書いたことがある。
こちらの宿の住所をみると、熊本県阿蘇郡南小国町満願寺5725ー1となっていて、風のテラス 古天神の住所が、熊本県阿蘇郡小国町上田4471-2で、距離にして12キロぐらい、車で移動すれば16分くらいのところにあってそう遠くないことが分かった。
ちなみにこの時はほとんどこの温泉宿についての知識はなかったが、口コミを見るともう驚くような絶賛のコメントが目白押しだった。
たとえばこんな感じ。
知る人ぞ知る日本で1番の高級旅館
温泉も源泉で、客室のレベル、お料理、接客 全てが一流で、おもてなしも心遣いも他の旅館とは比べものにならないレベルで、いつも驚かされる一方、非日常な癒しを堪能できる空間でした。竹ふえの入り口の門を入ると本当にこの世と断絶されてるような不思議な気持ちになるパワースポットです。 無理をしてでも一生に一度は味わって損はない旅館です。子供たちも連れて行ったのですが、 十分すぎる対応と竹の中、そして自然の中で 素晴らしい体験をさせてあげることができました。心の中に覚えておいてほしい本当に素敵な旅館でした。 お土産もたくさん戴いて 感無量でございました。 また是非必ず行きたいです。
一休.com 口コミより
“知る人ぞ知る日本で1番の高級旅館“ってすげ〜な(笑)ちなみにここの宿泊料金は、2名1室1泊2食付きで最低でも20万は下らない(ー ー;)
だが驚くことに、この宿の評価は一休.com内で4.55で、わたしが泊まった古天神の4.95には及ばないのだ。もちろん、こちらは夕食もつかず宿泊料金も竹ふえの1/10のぐらいの値段で顧客の層やその感覚も大きく違ってくるから単純に比較することは出来ない。
が、しかし年内の予約はほぼ不可能な現状を見る限りやはりとんでもなく素晴らしい宿であることは間違いないだろう。
でそんな宿に、滅多に雪が降らないこの地方で、“雪見温泉露天風呂“を経験出来るなんて、もしかすると、いやもしかしなくても、超絶ラッキーだったかも╰(*´︶`*)╯♡

これ本当に申し訳ないが、どこかの料理とか景色とかの画像の上っ面だけみて『めっちゃ美味しそう!やっぱり〇〇はいいですね♪××に行ってみたくなります』なんて判で押したようなコメントが空虚に思えるぐらい全く再現性がない体験だと思った。
フォトショなんかで加工しまくり盛りまくり、他サイトの画像引っ張って貼り付けまくりで体裁を整えただけのブログ記事など見てもホンモノの感動は獲られない。
なぜなら感動とは体験と表裏一体だから。
平気で他人の褌で相撲を取るような感覚の人には決して分からないだろうな。
わたしは、嘘やねつ造で塗り固めた虚構で周囲を欺いてでも人気者になりたい人の気持ちが全く分からない。きっとそういう人は、そうすることでしか現実の自分と折り合いをつけることが出来ない可哀想な人たちなのだ。
そして熊本の旅はまだまだ続く。
あとがき
わたしが所属するブログサークルには、北海道至上主義の方がたくさんいらっしゃる。わたし自身も北海道は自然豊かで美味しい食べ物もたくさんあって大好きな場所のひとつ。でもだからといってそこに住む人がそれに乗じて他の地方を蔑むような発言をしてはならないと思うし、そんなに人に同調して持ち上げるような人たちも碌なもんじゃなよなと(๑•ૅㅁ•๑)
こんな狭い日本で目糞鼻糞なマウント取り合っても虚しいだけじゃないですか。
そう…熊本だってまだまだ知られていない場所がたくさんあって素敵なのよ。そんなまだ見ぬ景色を観るために人は旅をするのではないだろうか。
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