おばさんぽ
おばさん2人の散歩はとても楽しい。
時雨亭でお茶した時も、若い外国人カップルのひと組以外は全員女2人組でした。海外に行けば男2人組の旅行者もそう珍しくはないのですが、日本国内だと特に、おばさんの年齢に近いおじさん2人組を見ることはほとんどありません。
これ、男性にはちょっと耳の痛い話かもしれませんが、気の合うおばさん同士の旅ほど心地よいものはなくて、連れ合い(旦那さん)よりも、家族よりも、ずっとお気楽で癒されます。
きっとこんなことを書くと『うちは夫婦仲がいいから2人でいるほうがいい』なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、きっとそれは、夫婦どちらか一方が気を遣っている場合がほとんどだと思います。
ということで、気がおけないおばさん2人の散歩より楽しいものをわたしは知りません。
わたしはひとり旅のほうが好きですが、それでも楽しさという面で言えば、おばさんぽのほうが上回る気がします。
なんて変な前置きを呟いてしまうのも、そろそろ今回の散歩も終わりに近づいているからなんですよね。
美術鑑賞について
美術鑑賞って本当に疲れますよね。
美術館には数多くの展示品が飾られています。解説文が付けられていますが、文章が長いうえに文字が小さいことが多いです。その一つ一つを集中して鑑賞すると非常に頭を使います。
そしてそこが撮影可だったりすると尚更、ファインダーを覗く作業で目も酷使するし、何倍も気を使うことになります。
また初めて見る作品や、難解な作品などを理解するのはそう簡単ではありません。そして美術と一言で言っても絵画や彫刻、現代アートなどジャンルは様々です。
プロですらそのすべてを理解するのは不可能に近いでしょう。
すべての作品について自分の頭で考えながら見ようとすると、精神的に疲れることになってしまいます。
また美術館では他人と一緒に展示品を鑑賞することになります。そしてこれは個人的に、非常に疲れる原因になっていると思います。
例えば、ガラガラの美術館と混雑している美術館なら、ガラガラの美術館のほうが見終えた後の疲労感は少ないです。
混雑している美術館では、他人の鑑賞の邪魔になっていないかを気にしながら鑑賞することになりますし、逆に他人の酷い鑑賞マナーに心を削られることもあります。その結果、余計に気疲れしてしまうのです。
このような疲れを少しでも軽減する方法として、わたしはいつも音声ガイドを利用しています。
これは最低限どの作品を見るべきか、よく分からない人にもお勧めで、その展覧会の中で重要な作品をしっかりと解説してくれます。これによって迷いなく鑑賞できるので、作品を選ぶ労力がかなり軽減されます。
最近では、有名な俳優や声優を起用した音声ガイドもあるので、自分のお気に入りの声を聴きながら美術品鑑賞なんて夢のようなコラボが実現することもあるかもしれません。
ポケモン×工芸展
さて昨日もお伝えした、ポケモン×工芸展ですが、他にもまだ素晴らしい作品が数多く出品されています。
こちらは螺鈿の技術を駆使した池田晃将氏の作品。
螺鈿といえば昨年8月にホテル雅叙園東京宿泊者限定のアートツアーに参加した時に鑑賞したこともあって自分の中では記憶に新しい分野でした。
彼の作品に共通するテーマは現代社会の「情報」です。自身の制作活動で何を主題に据えるべきかと考えたとき、現代社会を最も象徴するものとして頭に浮かんだデジタルフォントの数字をちりばめ、自身が抱く「情報」のイメージを具現化しました。
そこで目をつけたのが、繊細な加工に適したパルスレーザー。貝殻の表面にレーザーの熱をあてて、数字の形にミシン目状の小さな穴を開ける。もろくなった部分に水中で超音波の振動をあてて数字の形を分離させ、きれいに切り出せたものだけを使う。手作業では限界があった表現が螺鈿でできるようになりました。
これらは「1000年先まで残る作品」を目標としてつくられていて、「後から振り返って、時代の転換点だったと言われるような作品を生み出したい」という池田氏の高い志による産物なのです。
わたしはこれらの作品が作り出された経緯を知った時、同じポケモンというテーマでも、人によってさまざまな捉え方や表現方法があるにしても、皆さんそれぞれが真正面から向き合い、ポケモンの世界観を自分の中に落とし込み、全身全霊を込めてその作品に昇華させたのだと感じました。それは2次元から3次元そして4次元の世界にまで繋がっているのです。
うーん。これは、ただ単に感動したとか素晴らしいとか、ありきたりな言葉で表すにはあまりにも薄っぺらすぎる。
わたしも、全身全霊を持ってして作家の皆さんの仕事に感謝しなければいけません。
たかがアニメ、ゲームと侮るなかれ。
人の命なんかたかだか100年ぐらいだとするなら、ポケモンたちはきっと1000年先まで生きる価値がある。そんな可能性を感じました。
金沢駅〜小松空港〜旅のおわり
はい、そんな感動のおばさんぽも、いよいよ終わりが見えてきました。
しかし、どんな時にもお腹は空くものなんですね。
帰りは工芸館を出て少し歩いたところからバスに乗って金沢駅に戻りました。
実は、昨日お土産リサーチをしていた時に、少し気になるお店がありまして、ダメ元で覗いてみたら、またもや空いているタイミングに当たったようで、すんなり入れちゃいました。
これはきっと当たりの店だと確信しました。『おばさんの勘は特別だ(by捜査一課長)』と誰かが言ったかどうかは知りませんけど。
メニューだけ見てもかなり凄いボリュームなのが分かったので、おでんと定食をひとつずつ頼み、シェアすることにしました。
わたしはご飯は少しでよかったので、シェアすることを考えて中にしましたが、めちゃ大盛りでした。
このお店、海鮮丼も人気があるようですし、きっと何を頼んでもハズレ無しですよ。
おでん、見た目以上にお出汁の味がしみていましたし、煮魚2種も食べきれないぐらいのボリュームでした。天ぷらとお刺身も2人がかりでやっつけました。
もちろんお味のほうも若干薄味寄りの家庭的な優しい味でした。これは口煩い姑も文句は言えないレベルでしょう。
うーん満足。そして、ここでお腹を満たしたところで、ホテルに戻りスーツケースを引き取り、お土産を詰めてリムジンバスで空港に向かいました。
はい、あとは恒例のサクララウンジで晩酌タイムです♪ここでは、キリン一番搾り、パーフェクトサントリービール糖質ゼロ、サッポロ黒ラベル、アサヒスーパードライがございました。
あられは、梅しそ味もありましたが、苦手なのでパスしました。本当は一番搾りといきたいところですが、糖質ゼロにしました。
そしてママ友が、ニヤニヤしながらこんなものを出してきました。
ここでまさかのあんころ餅きたー!
実は最初は、貸し切り状態でした。
しかしこのあと、羽田便の到着が遅れた為に30分の遅延となり、こちらのラウンジも激混みとなりました。
そして、わたしたちの近くにちょっと面白そうな歳の差カップルが来て、もうあんなことやこんなことがあったのですが…そういう不適切なお話はこの場で差し控えないとですから。あはは。
なんですが、こういう人たちに限って意外にご縁があるもので、機内でもお近くだったのですよ。
そして、機内でもあんなことやこんなことがあって。。。
でも、そんな程度のことがハプニングと言えるくらいで、散歩中は珍しいくらいラッキーに恵まれました。
おばさんぽサイコー♪
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