ローカルレストランでのランチと告知
コーケー観光を終えたあと、遺跡近くのローカルレストランでランチを食べました。
昨日のチャンレイ・ツリーのようなレストランと違っておしゃれとはほど遠い雰囲気ですが、このゆるくて家庭的な雰囲気がいいのです。
普段、あまり馴染みのないカンボジア(クメール)料理ですが、野菜をふんだんに使ったお料理は、とても日本人の口に合うと思います。中華料理やタイ料理、ベトナム料理と比較すると使用されているスパイスにクセがなく、辛さが控えめなので、日本人でも楽しめる料理が多いです。
多分これは好みの分かれるところですが、ジャスミンライスと、パイナップル入りの酢豚風の炒め物がとても美味しかったです。
それからこの日も、ロック・ラックをいただいたのですが、カンボジア特産のブラックペッパーとライムのソースをつけて食べるのがお勧めです。
にんじんとじゃがいものスープは、鶏ガラベースの優しい味が旅で疲れた胃を癒してくれます。
食後のデザートはパパイヤでした。
わたしもママ友も幸せだなあと思うところが、多少の好き嫌いはあるものの、大体どこの国の料理も美味しくいただけてしまうところ。
お腹も満たされひと休みしたところで、次の目的地へ向かいました。
ところで、これからわたしたちと同じようにコーケー遺跡に行ってみようと計画されている方にひとつお知らせがあります。
わたしたちが出掛けた3月は、ピラミッドの頂上まで登ることが出来ていましたが、4月に入ってから行った方の口コミによると、階段が修復中で4段目までしか登れていないという情報がありました。事前の確認をされてからツアー等に参加されることをお勧めします。
プレアヴィヒア
カンボジア観光といえばアンコールワットがあまりにも有名ですが、ほかにもぜひ訪れておきたい遺跡はさまざまにあります。そのひとつがプレアヴィヒア寺院 。
アンコール遺跡群と並びカンボジアの世界遺産に認定されている貴重な遺跡で、何よりそこから眺める絶景が素晴らしいのです。シェムリアップから4〜5時間(道のり片道約240km)、カンボジアと隣国タイとの国境線上に位置します。
そのため長年両国間の領有権問題が懸案となっており、1962年、国際司法裁判所によってカンボジア領と認められました。2008年7月の世界遺産登録を機に、再び両国の間で緊張が高まり、同年10月以降、遺跡周辺では両軍による銃撃戦が何度も発生し、双方に負傷者が出ました。2024年4月現在、国境監視隊のみを残し両国の主力軍隊は撤収し緊張状態は和らいでいます。とはいえ国境付近の地雷は意図的に撤去されておらず、むやみに森の中へ立ち入ることは大変危険です。現在も、一般見学者はタイ側との往来は一切出来ません。
山を上る際には、地元の車やバイクに乗り換えることになり、(車1台25USD、バイクタクシー5USD)遺跡見学のためのチケットは10USDとなっています。わたしたちが参加したツアーは、昼食と車代込みでしたが、チケットは別途購入となりました。
第一塔門への階段にはナーガの欄干が。
第一塔門は旧2000R紙幣の図柄に採用されるぐらいの構造美を誇りましたが、現在では鉄パイプの足場で一部景観が損なわれています。
ここから東へ向けて古い小道があり、石段が山の裾野まで続きます。歩行者のために木造の階段が整備されていますが、標高差500mほどあるため体力に自信のない人には正直おすすめ出来ません。
第二、第三塔門は水平にのびる姿が美しいです。元来屋根は木造瓦葺きでしたが、現在では失われて石造部分のみとなっていますがレリーフが素晴らしいです。
神クリシュナが毒蛇カーリヤを退治するレリーフなど、修復が施されていないにも関わらず千年前のレリーフが見事に残っていること自体が奇跡。その上、レベルの高い精巧な装飾に思わず見とれてしまいます。
この「乳海攪拌」のレリーフは、アンコールワットの壁一面にも同じ絵柄が描かれているヒンドゥー教の天地創世神話「ラーマヤーナ」の有名な一節。壁一面に描かれているアンコールワットほどの壮大さはありませんが、かなり貴重な彫刻です。
プレアヴィヒアは、山の斜面の自然の地形を利用して造られており、5つの楼門をくぐると山の頂上に辿り着きます。境内のすぐ後ろは標高657メートルの断崖絶壁。眼下には大平原を360度見渡す、カンボジア随一の絶景が待っています。ここまで来た人だけが見られる景色を自分の目で確かめたことは一生の宝物になりました。
アンコールワットのように華やかではないけれど、ここには紛れもなく特別な空気が漂っています。今のところ観光客はまだそれほど多くないので、悠久の時を感じながらゆっくり見学できます。ありきたりな旅に食傷気味なあなた、非日常を感じてみたいあなた…この『天空の古代遺跡・プレアヴィヒア』に出かけてみてはいかがでしょうか。
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